矛盾 2005 7 13
ニューヨークの原油先物相場は、また、前回と同じく、
新たに発生した「熱帯性低気圧」を材料にして、急反発しています。
しかし、それが、アメリカ経済に打撃を与えているのです。
アメリカは、自動車社会ですので、原油高は、
消費者にとって、増税と同じ効果となります。
さらに、原油高が、コストインフレを招く可能性があります。
それでも、理屈をつけて、原油先物相場を、無理やり上げるのか。
2005年6月16日、共同通信社のニュースには、このようなニュースがありました。
市場は相場急騰で反応 OPECの生産枠拡大
【ウィーン16日共同】石油輸出国機構(OPEC)は、15日の臨時総会で、
最大で日量2850万バレルと、過去最高の生産枠を打ち出した。
しかし、直後のニューヨークの原油先物相場は一時急騰し、
約2カ月ぶりに1バレル=56ドルを突破、市場は実際に生産能力が追いつかないことを見透かした。
OPECは、現在も、ほぼフル生産に近い。
確実に増産能力があるとされるのは、サウジアラビアのみだ。
ただ、増産に次ぐ増産で、実際の需給は、かなり緩み、
「売り先を見つけるのに困っている」(在ロンドン石油元売り幹部)ほど。
カスピ海 Caspian Sea 2005 7 1
ニュースでは、BTCパイプラインが、ほぼ完成したと聞きます。
それは、カスピ海のバクーから、グルジアを経て、
トルコのジェイハンへつながるパイプラインのことです。
カスピ海には、サウジアラビアに次ぐ石油埋蔵量があると言われています。
私が持っている資料では、あくまでも推定埋蔵量ですが、
カスピ海の石油埋蔵量は、サウジアラビアの石油埋蔵量と、ほぼ互角です。
(正確に調査すれば、サウジアラビアを超える埋蔵量があるかもしれません)。